第八話:弔いの銃弾

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「だったら、あいつの部下を調べれば何かがわかるかもしれないな」 エリザさんの言葉に、僕は首肯。 あいつに脅迫されている人がもしいるのなら、それを救ってあげたい。 それもまた僕の本心だった。 『トウゴ君。一応言っておくけど、脅迫行為が確認できなかった場合に無理やり罪をでっちあげたりしちゃだめよ。部下の人に対して、脅迫行為はあったんでしょ? なんて無理に問い詰めたりしないでね』 「……はい。肝に銘じておきます」 リョウコさんの言葉を、しっかりと心の中で反芻する。 正義感は、時に凶器となる。 僕は正義を振りかざして人を傷つける人間になってはいけないのだ。
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