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「こんにちは!」
やがて現れたのは、気弱そうなめがねの青年。
だが、僕はその顔に確かに見覚えがあった。
「あなたが……堂本さん」
脳裏に浮かぶ、光景。
マキナさんの腹にナイフを突き立てる、こいつの姿。
忘れることなど、できるはずがなかった。
「すまんな。ウソを吐いて呼び出したりして」
不意にエリザさんが、懐に手を入れる。
そして取り出したのは、警察手帳だった。
「警察だ。貴様に聞きたいことがある。分かっているな?」
その瞬間、堂本の顔がみるみる青くなった。
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