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シライはNPOの計らいでホテルを用意してもらえ、今夜はいったんそこで休むことになった。
警察署をでて、ホテルに向かおうとしたとき、強烈な視線を感じた。
振り返ると、一人の若い刑事が、シライの顔を凝視していた。
シライと目があうと、刑事は口を開いた。
「君、俺とどこかで会ったことはないか。俺の名前は吉野と言うんだが。」
シライは刑事の顔をじっと見つめかえす。
やはり何の見覚えもなかったし、吉野という名前に聞き覚えもなかった。
シライはゆっくりと首を横にふる。
「そうか、、、。なぜだろう、俺は君にものすごく
会ったことがあるような気がするんだけど。
どこでだかは、まったく思い出せないんだが、、。」
吉野は首を傾げたが、ぼんやりと突ったっているシライに、引き止めて悪かった、と伝えてシライを送り出した。
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