§12
9/9
読書設定
目次
前へ
/
76ページ
次へ
繋いでいない方の直輝の手が、すくい上げるようにして万葉の顔を傾けさせる。 「キスしていい?」 「いちいち訊くなって、もう」 尖らせた唇に、ふわりと、約束の続きのようなキスが降ってくる。すれ違えなかった記憶が、ひとつに重なる。 映画館の椅子に並んで座ったら手を繋ごう、と万葉はこっそりと決意した。 ずっと、繋ぎたいと思っていた手。心まで包み込むような直輝の手。 もう二度と、離さない。 (了)
/
76ページ
最初のコメントを投稿しよう!
445人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
4,223(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!