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そんなの、万葉だってそうだ。万葉のそれは瀬戸際まで昂らされ、直輝に突き入れられるたびに、先端からぽたり、ぽたりと滴がシーツの上に落ちる。まだだめだ、とこらえようとすればするほど、強い快感がじりじりと神経を焙っていく。
身体の奥に埋め込まれた火種が今にも爆発しそうだ。自分で触れて達してしまいたいが、うつ伏せの上体を両肘で支えているので、それもままならない。
「直輝っ……いき、たい……」
仕方なく、涙声で懇願した。
「ああ……万葉……」
直輝の手が前を辿り、先走りの滴る軸をしごく。その手に赦されて、万葉は感覚を解き放った。
「あ、あ、あああっ……なお、き……」
びくん、びくんと間欠的に精が吐き出されるのに合わせて、直輝を呑み込んでいる箇所が、絞るようにきつく収縮する。
「く、っ……」
直輝は万葉の腰骨を両手で掴むと、一際強く引き寄せた。
「かず、はっ……」
押し殺すような声とともに、直輝が中で爆ぜたのが感じられた。繋がっているところから直輝の絶頂が感じられて、万葉を恍惚とさせる。
「はっ、は、ぁ……」
中からそろりと直輝が出ていく。芯を抜き取られたみたいに脱力してしまって、そのままベッドに倒れ伏した。
直輝も大きく息を乱したまま、隣に身体を沿わせるように横たわる。
「万葉」
「……ん」
「戻ってきてくれて、ありがとう」
それは俺の台詞だ、とまたしても思う。
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