0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「そういや、昨日のライブ最高だったな?」
書いていたはずの忍が顔を上げ、亜須斗に話しかける。
「あぁ。本当に可愛かった」
「ねぇ、早く写しなよ」
呆れたトーンで言う奈々。
「つか、推しがホント可愛すぎてやべぇ」
奈々の声が耳に入っていない様子の2人はますます盛り上がる。
「だな! 花道の最前だったから凄い近かったし、目合ったし」
“近かったなぁ”と忍が返し、楽しそうに思い出に浸りながら笑う2人。
「もう! いい加減、書き写し再開しなさい」
それまで黙って見ていた奈々が机の上のノートを掌でパンパンと叩きながら忍に言う。
「あぁ、はいはい」
5分後、朝の本鈴が鳴り、亜須斗は2人から少し離れた場所にある自分の席に着く。
最初のコメントを投稿しよう!