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奈々に気づいた2人は動きを止める。亜須斗の胸ぐらを離した忍が先に口を開く。
「おぉ、奈々。
ちょうど良かった」
「ちょうど良かったじゃないよ!
今亜須斗のこと殴ろうとしてたよね?!」
「それは良いんだ」
忍の代わりに亜須斗が答える。
「いいって何!?
いいわけないでしょ、そんな血だらけで…」
亜須斗は口の端から血を流し、頬や額も赤くなっており、見るからにボロボロだった。
「これは俺が言い出したことだから。
それより、奈々に聞きたいことがある」
「…何で殴り合うことになるの
なに、聞きたいことって」
黙っていた忍が先に切り出した。
「前から言おうと思ってたんだけど…
…奈々って…
俺と亜須斗、どっちが好きなんだ?」
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