お年玉

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「明けましておめでとう」 「「お父さん、お母さん。明けましておめでとう」」 ここはとある一般家庭のお正月風景。 「はい、満里奈、絵里奈。お年玉よ」 「父さんからも」 15歳の双子、満里奈と絵里奈は両親にお年玉を貰った。 「わぁ、ありがとう」 「何買う?」 「ふたりとも大事に使うんだぞ」 「「はーい」」 お年玉をもらってはしゃぐふたりを微笑ましく見つめる両親。 「さて、初詣行きましょうか。その後はショッピングモールで福袋買いに行くわよ」 そう言う母の頭の中には福袋で頭がいっぱいなのは丸わかりだ。 そんな母に3人が苦笑しながらも初詣へ出かけた。 神社に行くと、多くの人で賑わっている。 「すごい人だな……」 「ふたりともはぐれないようにね」 「「はーい」」 ふたりは元気に返事をして手を繋いだ。 あまりにも人が多いため、賽銭を投げて拝むと早々に引き上げた。 「去年より多くなかったか?」 「そうね、土地開発進んだからじゃない?」 「転校生も何人か来てたよね」 「ねー」 一家はそんな会話をしながらショッピングモールへ向かった。 ショッピングモールにて ほとんどの店が福袋を出していてどこも混んでる。 「さぁ、買うわよー!」 母は腕まくりをしながら意気込む。 「んー、1時頃にここに集合でいいかな?父さんも見たいものがあるんだ」 「さんせーい」 「異議なし」 「それでいいわ」 全員の返事を聞いた父は頷き口を開く。 「では解散!」 父がこの言葉を発した瞬間、母は悠然とした足取りでショップへ向かう。 「満里奈、どうする?」 「とりあえず歩こ」 満里奈と絵里奈は手を繋いで歩き始める。
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