好きも愛しているもいらないから  

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知り合いがあまりにも勧めるので、何気なく参加した少女オークション…  首と両手首を鎖で繋がれ一糸纏わぬ少女達がステージに連れて来られる。 虚ろな瞳をした者、顔を殴られたのか腫らした者…色々な少女が出て来る。 差して興味もなかった俺はぼんやりと眺めているだけだった。 高揚していく周りから競りが開始される。 それすらもどうでもよく、そろそろ俺は帰ろうとしていた。 次の少女が出てきたのか周りがざわつき始めた。 「なんだ…あの髪の色は…気味の悪い…白…?水色…?どのみち買い手はつかんだろう…」 「いや、レア好きなら買うだろう。あんな髪の商品なんて早々出回らん…見目は整っているしな…」 俺はそんな声も耳に入らないほど、その少女から目が離せなくなっていた。
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