好きも愛しているもいらないから  

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その瞬間、俺の中の何かが突き動かされた。 競りが開始されたのか次々に金額が釣り上げられていく。 うるさい雑音だな… 耳障りなその声に俺は苛立つ。 「…一億三千万…キャッシュだ」 俺の声に再び周りがざわめき出す。まぁ何百万の小競り合いをしている最中だったからな。 「こ、こっちは一億四千万だっ…」 小物が…数千万釣り上げた程度で俺に勝てるとでも?…いや、どれだけ釣り上げようが… こいつは渡さない。 「二億三千万だ」
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