ー3edー infectious disease…of beast

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そして八乙女は低い姿勢からゆっくりと立ち上がるが、その表情は浮かない。 それとタイミングがいいのか悪いのか、 「見ろよ、アレ……」 近くの駅と直結するビルのモニターに映し出されたニュース番組で、全国指名手配された八乙女の顔が一面に公開されていた。 映し出された指名手配犯と、たった今目前にいる男の顔が一致すると気付いた野次馬の一人が、それを指摘するように叫ぶ。 「アイツだ…殺人犯だ!!」 その瞬間、歩行者天国の人集りがパニック状態に陥った。 人波は一目散に逃げ惑う一方、平静を無くした何人かが逆に八乙女の方へ詰め寄る。 それにより八乙女は四方を囲まれて逃げ場を失い、もみくちゃにされて惑う一方、そうして時間を喰ってる間に誰かが通報したのか部隊を成して現れた武装警官がまた八乙女の四方を囲む。 「大人しくしろ!お前は完全に包囲されている!」 「マジかよ…」 それに対し八乙女は諸手を挙げて無抵抗の素振りを見せるも、油断させて一気に逃げ出そうとするが、 「…ッ!!」 武装警官の一人からスタンガンを受け、それにより気を失って捕らえられてしまった。 "あの人…!!" その一部始終を見ていた玲奈は、どうする事も出来ずただただ見守る事しか出来なかった。 玲奈が知っている"バーサークを狩る八乙女の姿"が、端から見ればただの"人殺し"でしかないという事に、ただただ何とも言えない哀しい思いだった。
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