第2話 恋の大戦争~準備編~

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「れ、蓮もこっちじゃないわよね。どうしたの?」  この前の一件以来、光と亮はなんとなく蓮と気まずい。それもそうだろう、なにせ2人にとって蓮は火野刃(好きな人)キス(あんなこと)をした人物。どうしたって笑顔もひきつる。 「……私は、刃に用事があってきたの」 「「……!」」  2人とも感づく。何故なら蓮の手に握られていたチラシには見覚えがあったから。 「へ、へぇ……も、もしかして、蓮はPGPに刃を誘うつもりとか?」 「うん、そう」  堂々と宣言され、グッと光と亮は苦虫をかみつぶしたような顔で一歩引く。  牽制しようとした光の目論見は見事に失敗に終わる。それはそうだ、蓮はキスまでしている。こんなことで臆するわけはなかった。 「……まだ、返事ももらってなかったし。それもついでに」  ついでと言えるようなものなのだろうか。とにかくこのまま蓮を行かせるわけにはいかない。光と亮が止めようとしたとき、 「……あれ? なにしてんだ3人ともこんなとこで」 「「「ッ!?」」」  それは話の渦中にある人物、火野刃だった。 「アーイ!」  一緒に出てきた藍は一目散に光のもとに走りよる。 「お、おはよう藍。よく眠れた?」 「アーイ!」 「まぁちょうど良かった。光と蓮に言いたいことがあってさ」 「「「……え?」」」  そう言うと刃は光の前まで歩み寄り、その手に持ったものを見せる。 「こ、これって……!」 「そ、PGP。知ってるだろ?」  光が後ろ手に隠したチラシと全く同じものだった。 「そ、そうね。確かにこれって私たちの年齢から参加可能だったわね……」  白々しく明後日の方向を見ながらそう言う光に対して、 「あぁ、俺と一緒にこれに出てくれ。光」  刃は至って普通に言ってのけた。 「「「……え!?」」」  思わず女子3人の驚嘆の声が重なる。 「え……そんな驚くことか?」 「え……だって、これはその……えっと……」
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