第2話 恋の大戦争~準備編~

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「「……!」」  思わず光も亮も気圧される。蓮の真っ直ぐで純粋な思い。刃もそれはわかってる。 「……悪い、蓮。今回は俺は光と参加する。だから、蓮とは組めない」 「どうして!? 光は言った、『組んでくれる人がいないならやってもいい』って! 私は他の人じゃダメだもん、刃じゃなきゃダメだもん! だって、だって私は──」 「……わかってる。蓮の気持ちには、この戦いが終わったら必ず答えるよ。でも、それより先にけりを付けなきゃいけないことがある。だから、それまで待ってくれないか?」 「……それって、光を選ぶってこと?」 「「……っ!?」」  緊迫した空気が辺りに漂う。まるでこの寒さに時間が凍ったかのように時間が過ぎて、しばらくして刃は真剣な眼差しで蓮に返す。 「……それはまだ言えない。でも、必ずPGPが終わったら蓮に告白の返事はする」 「……わかった。でも、覚えておいてね、刃」  蓮はくるりと背を向けて歩きだし、全員に背を向けたまま。 「……私、負けないよ」  そう宣誓して走り去っていった。 「……本当に、なんで俺なんだろうな」 「……て、ていうかあんた、い、いつまで私の手を握ってんのよ!? 離しなさいってばぁ!」  手をブンブンと振って振り払おうとする光。その一連の流れを、ただ1人見つめる者。 「……っ!(ギリッ)」  何も言えなかった三条亮は唇を噛み締めて、後ろ手に隠したチラシを握りつぶしたのだった。
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