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(どこまでって・・!?)
そもそも冬乃だぬきと呼んできたということは、狸寝入りしているとあっさり見破られている。
(うう)
ぎゅうと抱き締められ頭の頂きに口づけを感じて、嬉しい悲鳴を内心あげながらも冬乃は、
この後に続くであろう昨夜のような愛撫に、どきどきと身構えた。
のだが。
「…んんっ…あ、や、ぁっ…!」
冬乃だぬきが鳴き声をあげるのは、あっというまだった。
「だめぇ……っ…やあぁもぅぅ…!」
くすぐり攻撃に。
冬乃は沖田の力強い腕一本に拘束されたまま、身を捩って逃げ惑うも。
「やぁあっそぅじさっ…あっ…あぁっ!」
ドSな彼の容赦なき攻撃は続く。
だいたい、冬乃のどこをどうくすぐるとこんなに冬乃にとってとんでもないくすぐったさを生むのか、こうまで沖田が正確に知り尽くしているのが不思議だ。
「おはよう、たぬきさん」
やがて、やっと手を止めてくれた沖田を涙目で見上げながら冬乃は、ついに合わせてしまった顔をやはり次の瞬間には、かあっと赤らめた。
噴火しなかっただけましかもしれない。
さっそく目を逸らしてしまう冬乃の、額には、ちゅっとわざとなのか恥ずかしい音をたてて口づけが降る。
(も・・もうぅ)
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