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「うそくさ・・」
「でもぉ、これ口コミだから。身につけてればいいだけだしぃ、夢でくらい逢えるかもしれなくない?」
「あのね口コミ言ったって、情報操作でどうにでもなるの」
「うわ・・さむ・・」
「それで千秋いきなり奇跡とか言い出したわけ」
「もイイよ何も言わないからぁ」
むくれる千秋についに苦笑して冬乃は、下駄箱から靴を落として上履きをしまった。
「それよかこれからどぉする?」
「あー。さっきね電話でぇ真弓きょーバイト休みになったって、うちら待つってゆってた」
「どこ、ムック?」
「知んない。渋谷ついたら電話してって」
「アタシいま香水切れてんだよね、ドンク寄れない?」
「寄るー」
返しながら先に外へ踏み出した千秋が、ふと、
「雨ぇ?」
と顔をもたげた。
「マジ?」
続いた冬乃が空へ手をかざす。確かに僅かな雨粒を手の平に受けて。
「夜には止むといいけど」
冬乃の声は急に起こった風にかき消された。
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