禁忌への覚悟

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 交差点に差し掛かり、立ち止まる。  千秋がくるんと巻いた髪を揺らして、冬乃をもう一度覗き込んだ。  「沖田さん、でしょ?」    驚いたのは冬乃のほうだった。    「冬乃が、真弓きて急に倒れた時、『よかった、沖田様にまた逢える』、って、はっきり言ったんだよね」    (え・・)    「てか、大変だったんだからぁ着せるのォ」  急に思い出したのか頬を膨らませてみせる千秋に、ゴメンと返す冬乃の横で、    「冬乃は沖田さんに夢で逢えてるんだって、千秋からそれ聞いて思ったけどさ。でも、そーゆーコトなのか、」  真弓が、青になった交差点に一番乗りで歩み出しながら続ける。    「それとも冬乃が話してたように、ほんとにタイムスリップとかしてるのかは、・・わかんないけどさ」    でも、良かったね  と真弓が、にっと微笑んで。    「また逢ってきたんでしょ?」    (真弓・・)  「うん」  冬乃が頷くのを確認し、真弓と千秋が視線を合わせ、にこにこと冬乃を向いた。    「詳しく聞かせてもらおっか」          昼間のカフェの喧噪の中。  冷房の効きすぎた店内で、見越して持ってきておいた上着を着込んで三人はテーブルを囲んでいる。       
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