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沖田のために何ができるか、探ることは
歴史を変えてしまう何かを探しているのと、
同等なのではないのかと―――
(それでも・・)
もしもそれが、叶うなら
(・・・きっと私は・・)
「でもさぁ。ナゾだよねー」
ケーキをつつきながら千秋が溜息をついた。
「最初はいきなり倒れてぇ、次は寝たら向こう行けて、その次は寝ても行けなくて・・それなのに寝るとか全然カンケーないタイミングで、あっさり行けちゃったんじゃん?」
「ブラとったタイミングだし」
真弓が付けたしつつ吹き出す。
「そだよね」
改めて考えても奇怪すぎる現象に、冬乃も苦笑するしかなく。
「まー、ハラ減りすぎて戻ってくるってのも問題だから」
真弓がさらに笑う。
(う)
「そっちは、そうと決まったわけでは・・」
真弓の揶揄いに冬乃は言いよどんだ。
「でもさぁ、帰ってくる時もーいろんなタイミングなんだよねぇ?」
千秋のふと呈した疑問に、冬乃はグラスを持ち上げていた手を止める。
「そう・・なはず」
「ん、とぉ。最初は5分くらいですぐ目さめたでしょ、次は白衣のイケメンが冬乃を起こした時でー、3度めは冬乃のおなかが空き過ぎたせいで」
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