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 夕暮れ時、駅のそばの小さなお店であなたと出逢った。  あなたはいつも店の前を通る。僕らにチラリと目を向けて、優しい表情を浮かべ前を横切って行く。僕はいつもそれをジッと目で追い見送っていた。そんな僕にみんなが呆れた顔をして鼻で笑う。クスクスとあからさまに笑う者もいた。僕らを気にしてくれる人や、立ち止まる人がいれば、みんなこぞって自分をアピールする。早く連れて行ってもらいたいと、ここにいる誰もがそれを望んでいるんだ。  でも、僕は彼らとは違う。確かに彼らが笑うように、僕は自分でも諦めている。みんなより体も小さく未成熟だからだ。アピールなんてしようもない。だから、連れて帰ってもらうとかそういうのじゃなくって。ただ、目で追ってしまうんだ。きっと……たぶんあの人の微笑む表情が好きなんだと思う。
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