片思い

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片思いしてる彼の背中を見つめるのが好きだ。 ちょっとだけ色素の薄い瞳を気だるげに少し伏せているのを見るのも好きでついつい見つめてしまう。 今日だって少し遠目から彼の瞳を盗み見ていたらふいに目があった。 いつもみたいに遠くを見る振りをしてずっと見つめてた。 いつもだったらすぐに逸らされる瞳がずっとこちらを見ている。 その視線に気づいたふりをして話しかける。 「何か用?」 素っ気ないふりをしているけど心拍数は確実に上がっている。 「お前とよく目が合うなと思って」 そう言われてドキリと冷や汗が流れ出した。 「気の所為じゃない?」 「そうか」 彼は納得したみたいで前に向き直る。 それから彼と目が合うことが多くなった気がする。 片思いはいつからか。 二人で片思いしているのかもしれない。
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