星の降る夜に

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 7階、8階、 「うわっ!」  最後の一段に足をかけようとした時、大きな銀色の光がものすごいスピードで近づいてきた。  ぶつかる!  手すりにしがみついてしゃがみ込んだ。目をぎゅっと閉じていたのに、まぶたの裏が一瞬真っ白になって、強烈な光がぶわっと頭の中にしみこんで来るみたいな感じがした。  爆発だ!  と思った。でも熱くもないし、衝撃はぜんぜんなかった。  そうっと目を開けると、何事もなかったかのように、雲一つ無い澄んだ星空が広がっていた。  流れ星?  僕はいつもと同じ空なのに何かが違うような気がした。光を感じて左を見ると、月が出ていた。    満月だ!どうして?  満月であるはずがないんだ、昨日はまだそんなに太ってなかった。大きさだって、いつもより三倍ぐらいでかい・・・まるで映画とかで見るCGの月みたいに明るくてパキンとしていた。何が起きてるんだ?
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