王都ピュロス到着

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  二人の間に特に会話があるわけでもないが、傍から見てたら思わず口元が歪む光景に違いない。 おっと? 数メートル隣で、グログロンガが意味深な視線を送っている。 タケルもミィナもほぼ同時に気づく。 ・・・でも誰もそのことで口を開けない。 グログロンガは元々寡黙な性質(たち)だし、 ミィナはそういう駆け引きで、悪戯心を抱く性格だが、今はそんな気も起きない。 タケルはタケルで、 本来、悩まなければならないこれからの難題に、気持ちを戻さねば!  ・・・と我に返った。  「・・・ミィナ、おい。」  「ん、なんだよ、  なんか言いたかったのか?」  「あ、いや、この先、どんな展開になるかオレもわからねーけど・・・、  どんな結果になっても、お前、満足できるか?」 しばらく彼女は考え続ける。 でも実際、その場になってみないと・・・。  「わかんね・・・。  でもいいよ、タケル、  お前らはお前らで最善の行動をしてくれよ。  少なくとも、問答無用で暴れることはしねーからさぁ・・・。」 そう言って、ミィナはタケルの右頬に手をあてがった。 ちなみにそれは、グログロンガからは見えにくい角度にしてみた。  
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