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さて、やはり今回も、その異常に気づいたのはミィナだった。
それまで伏目がちにしていたものを、
なんとなくの空気の変化を察知して空を見上げたのである。
「あ・・・あれ?
空が見えなくなっている?」
それは字義通りの言葉ではない。
この地下世界は大地の空洞の中に作られた街だ。
そしてその広大な空間の中心部分に、太陽神ヘリオスが作った擬似太陽が浮かんでいる。
つまりはその太陽の向こうは天井なのだ。
ミィナの言葉の意味は、
「その天井」が見えなくなっているということなのだろう。
誰もがその場景に気づくと、サルペドンがお馴染みの・・・、
そして恐らく最後の道案内というべき解説を行った。
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