不運なマンションの幸福な事件簿

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不運なマンションの幸福な事件簿

目覚めるとそこは、マンションの屋外階段の踊り場だった。 主人公は記憶喪失。会社ロゴの入った封筒を見てサラリーマンだと推測する。 ひとまず、このマンションを出ようと思ったが、そこに喧嘩する夫Aと妻Bが登場。子供も二人いる夫婦だが、夫Aが浮気をしたらしい。殴り合いかねないAとBの喧嘩を何とか仲裁する主人公。 なんとか収めるが、郵便配達人Dに呼び止められる。ゴミ屋敷で、中から子供の悲鳴が聞こえる部屋を見つけてしまったというのだ。 主人公とDは協力して家の扉を開けさせ、虐待されている子供Eを保護した。 今度こそ帰ろうとするが、Dからお礼がしたいと言われて、同マンションの部屋に行く。Dは50歳で派遣社員、将来が不安で孤独死が怖い……というDに共感できない主人公。 そこに悲鳴。 AとBの家に、浮気相手C子が来ていた。包丁とガソリンを持って。女Cは「君と再婚したい」という夫Aの言葉を信じC自身にできた子供は堕胎していた。 話し合いは決裂し、Cは階段から身を投げようとする。慌てて止めるが、「今あたしを止めたら、AとBの子供たちを焼き殺してやる」と言い始める。そこに子供Eが戻って来る。「虐待の根拠なし」とされた子供Eは、Cと同じように階段から身を投げようとする。 絶体絶命の主人公。もう何もかもが嫌になって、CとEと同じように飛び降りる準備を始めるが……? 一つのマンションで起こる沢山の事件、ドタバタコメディ風。
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