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オレは、キッチンとバストイレもチェックして、古いけれど綺麗に使っていたのが分かると、すぐにでもここへ移って来たいと思った。
「引っ越しが決まったら、室内清掃の業者を入れて、もう一度ちゃんとして引き渡すから。あと、ベッドマットは新しいものに変えておくよ。」
森口さんが言うと、奥さんも頷いて「そうね、一応肌に触れるものだけは、新しいものにしなくっちゃ。それは私たちからの引っ越し祝いにさせていただくから。」と言ってくれた。
「何から何まで、本当に有難いです。」
「有難うございます。そこまでして頂いて、本当に助かります。」
拓海と二人で交互に礼を言うと、その場は和気あいあいと和んだ雰囲気になり、森口さんも奥さんも本当にいい人で良かったと思った。
オレたちは、マンションを後にすると駅までの道を並んで歩く。少しだけ通勤には遠くなったが、それでも、商店街があるし生活には困らなさそうで、早速、買い出しはオレが早番の時に二人で行こうとか、気の早い事を言いながら歩いて行った。
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