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「ねぇ、歩くの遅いよ」 彼女はそう言って立ち止まって叫んだ 「おまえが速いんだよ」 俺は言った。 学校の帰り道、私たちが一緒に帰れるのは 学校から駅までの約2kmくらい 俺はわざわざ自転車を駅に止め歩いてた。 でも、一年の後半のころ喧嘩した。 仲直りは早かったが それ以来歩くことは止めることになった。 ここまで人と人が合うことがあるのだろうか 唯一合わないことは歩く速さくらい 俺たちはなにするにも心が通じあってた。
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