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……ギシッギシッ……
ベッドの軋む音。交じり合う激しい男女の吐息。
十二畳ほどの部屋。明りは鈴蘭を象ったアンティーク調のランプのみ。ベッドの
備え付けの棚の上に備え付けられている。部屋の真ん中に陣取っているのは赤紫色
の乱れたシーツが敷かれたダブルベッドだ。シーツの乱れは、ベッドの上で絡み合う
一組の男女の激しい行為を物語る。その部屋は天井も壁も、床以外は全て鏡ばりだ。
女は快楽の波に身を任せ、薄っすらと目を開ける。天井に映るは、男の首筋に両腕を
絡め、両足を開き男の腰に足を絡める自らの姿。男の律動に合わせて淫らに腰を動かし、
激しく喘いでいる。そんな自分が恥ずかしくて、顔を左に向ける。そこでも、激しく腰を
突きあげる自らの姿が移る。
……なんていやらしい。まるで盛りのついた雌猫のようだわ……
と自らの行為を恥じた。同時に子宮の奥が熱くなり、じわりじわりと蜜が溢れ出す。
「……聖……愛してる!」
男は掠れた声で、息も絶え絶えに女の名を呟き、より一層激しく腰を打つ付けた。
「あっ! か、かず……ま……」
女は途端に頭の芯が白濁する。そして花芯が男の象徴を咥え込み、花肉が
ヒクヒクと打ち震えた。何もかも忘れ、快楽の渦に呑み込まれて行く。
……ギシッギシッギシッギシッ……
ベッドの軋む音が激しくなり、ランプの下に置かれているプラチナのリングが
二つ、微かに揺れた。
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