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……嫁の家柄が旦那を出世に導く。妻問婚の貴族の時代から、明治、大正、昭和、今も、変わらない……のね、男って本当、馬鹿ばっか……
漸く眠りの世界から誘いが来た清夏であった。
「……最近、本当にどんどん淫らになっていくな」
一は、腕の中で息を切らして喘いでいる妻に微笑みかける。満足そうに、どこか得意気に見える笑みだ。夫婦の営みのあと、生まれたままの姿でベッドに寄り添う夫婦。二人の下着は床に散乱し、入り乱れている。
先ほど己の上にまたがり、髪を振り乱し、激しく淫らに腰を振る妻を思い起こす。妻はたわわな両乳房を自らの両手で激しく揉み、花芯の奥から溢れ出る淫汁で互いの結合部分をグチャグチャに濡らしていた。グチュッグチュッといやらしい音を立てて。
「あなたが、私の女に火をつけたのよ。常にあなたのアレで、私のを満たしていないといられないくらいに……」
聖は頬を夫の胸に摺り寄せ、はにかんだように答える。
「それに、最近どんどん綺麗になっていく。俺が、お前の雌の本能に、火をつけたんだな……」
一はそう言って。愛し気に聖を抱きしめた。聖は素直に夫に身を預けながら
……ごめんなさい、あなた。本当は、シテる時ずっと、和真のアレを思い浮かべているの。あなたはテクニシャンだけど、情熱と激しさ、そして大きさでは和真に叶わないから……
と思っていた。
……私、ホントに最低ね……
と自嘲しつつ。
そして夜は深々と更けて行く。
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