第7章

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「回りくどいやり方ですね」 逃げられない。 それで僕は 「最初から――僕を脅すつもりで撮ったと言えばどうです?」 開き直った。 「何言うんだ」 「僕が不良教師だと校長に告げ口するのが目的だとしたらもうとっくにそうしてるでしょう?だから――」 誰もいなくなった放課後の職員室に 僕の声は挑発的に響いた。 「狙いは他にあると――思わざるを得ません」 ここまで言えば十分とばかり 谷は回転椅子をクルリと回して僕の方に向き直り 「じゃ、今夜付き合ってくれるね?」 舌舐めずりして言った。
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