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第7章
次の週の始まりもそりゃひどいものだった。
「須賀先生――これ、どういうこと?」
「へ……?」
赴任した当初からずっと僕を付け狙っていたんだ。
谷というこの学年主任の男は――。
「これ、あんたとうちの生徒だよね?」
差し出された写真に収められていたのは
制服姿のテヨンとキスする新任教師の僕の姿。
体育倉庫から助けられた時だ。
「……覚えがありません」
とぼけてはみるものの
もちろん思い当たる節はあるわけで――。
「じゃあこれは校長に提出してもいいんだな?」
不幸中の幸いと言えば
僕の相手がカン・テヨンだと特定できない事くらいだった。
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