第3章

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第3章

「ムッシュ九条はご在宅かな?」 年末。 突然の来客。 「留守です。今屋敷にいるのは僕だけ――」 ムッシュ・デュボアはフランス貴族の末裔で 九条さんの――それはそれは素敵な旧友だった。 「アンリだ。それじゃ彼が戻るまで君がお相手してくれるかな?」 生粋のフランス男。 それもとびきり上等な チンチラのコートを纏った色男。 「ええ、喜んで」 さて 何して遊ぼうかな――。
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