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そのままからかうように真横をすり抜けて
クローゼットに駆け込んだ。
「和樹……?」
僕のクローゼットは服の山だ。
華奢な身体を隠すぐらい朝飯前。
「面白い話と言うのはね――僕がその病的な依存症だってことなんです」
彼の目に僕の姿は見えない。
だけどこちらからはちゃんと見えている。
「依存症……?」
棚のカゴに手を伸ばし
折り目正しく畳んだアンダーウエアを身に着けながら
「出ておいでよ。顔を見て話そう」
辺りをキョロキョロする青い瞳
辟易した横顔
混乱と興奮の入り混じったブロンドを盗み見て楽しむ。
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