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知ってるんだ。
「それとも僕が好きなの?」
古今東西、僕を子ども扱いする男は
みんな僕が好きだって。
「まいったな」
案の定
白い肌はうっすら紅潮して
ムッシュデュボアははにかむように笑った。
「君はもしかしたらムッシュ九条の……?」
緊張した指先が真正面から
僕の抱えたリラの花びらを撫でる。
「さあね。どうかしら」
彼のいい人だって
やっと気が付いたみたいだ。
それでも
「そんなことよりカーディガンを脱がして下さる?」
「……え?ここでかい?」
「そうだよ。廊下を泥だらけにしたら口うるさい執事長に怒られるから」
誘いかけると
アイスブルーの瞳は瞬きすら忘れて頷いた。
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