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「2日遅れになっちゃったけど、食べてもらえたらなぁと思って」
「え?」
「せっかくのクリスマスだったのに、忙しさにかまけて悠太に手伝わせてばっかりだったなぁって思ったんだ」
「いや、だってあれは俺がやりたかったから――――」
「あぁ、分かってる。悠太はそう思ってくれてるって。でもさ、悠太からプレゼント貰って、すんごく嬉しかったし、何かお返ししたくなったんだよ、俺だって」
穏やかな優しい声で気持ちを伝えてくれる直樹くんの言葉はとても温かく響いた。
返したはずの気持ちが、再び俺の元へと戻ってきた。
クリスマスの日、直樹くんの料理を笑顔で食べる家族の姿に対して、喜びと共にどこかで小さな寂しさが顔を出していた、この俺の元に。
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