心をこめて 心をとめて

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「ありがとう、直樹くん」 「いや、こちらこそありがとう」 俺が目に浮かんだ涙を隠すようにお礼を言うと、直樹くんは俺の頭を撫でて言葉をかけてくれた。 「さぁて、俺たちのクリスマスパーティー始めちゃう?・・・・・・と言いたいところだけど」 他の料理も手にして大祐くんが厨房から戻ってくるけど、困ったような表情になった。 「そうだな、始めたいところだけど・・・・・・」 そう言って直樹くんも時計を見上げた。 その時―――― 「こんにちはー」 やってきたのは、聡くんだった。 「聡ちゃん、遅いよー」 「え~、そう?」 「そうだよー」 「まぁ、よかった、これで揃ったな」 「お招きありがとう、遊佐くん、菱川くん」 「いやぁ、プレゼントもらったお礼です」 「今年は聡にもまだ食べてもらってなかったからな、クリスマスメニュー」 「あ・・・・・・うん、ありがと」 そうして俺たちの2日遅れのクリスマスパーティーは始まった。 大祐くんの『こんなに楽しいなら毎年やっちゃう?』という言葉に、俺たちはみんなで頷いて『来年はもっと色んな人を誘おう』と話したのだった。
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