エレナの七変化

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エレナは急に自分の立つ場所から、夫を遥か遠く彼方に、景色は夜の屋敷の外の塀まで追いやった。 壁を背に立つアダムは的当てだ。エレナは右手にナイフを構え、彼の右頬の横の風船を狙う。 パンと音をたてて見事に割った。 「いいえ、その行為も拒否いたします。あなたのふるまいは紳士ではなかった。」 『パン』今度は反対側の頬の横の風船をナイフで命中させる。 「紳士のふるまい?夫婦の営みを拒むということか?」
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