天涯孤独の婚約者

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「そんな筈ないわ!あたしが樹くんの祖父にお世話になっていると知られて以来、目を合わせてくれなくなったのよ!」 「いいえ…一昨日に聞きました…音緒さんは涼宮学園を支えてくれる大切な存在ですよ、と…」 「え…?会長様が…?」 「はい…だから音緒さんを失いたくないからでしょう」 「で、でも…」 「樹様との仲を正直にハッキリ申し上げないと…」 「音緒さん、お祖父ちゃんも言ってだよ。音緒さんとボクをくっ付けるに、お祖母ちゃんに承諾してもらわないといけないと…」 音緒と未来の会話を聞いていた樹は、祖父から聞いたことを思い出して音緒の手を優しく握る。 「樹くん…あたし……樹くんとずっといたい!」 「ああ、ボクの側にな」 樹は涙を堪える音緒を優しく抱き寄せると… 「あたしも樹くんの側にいたいわ!」 「あたしも…」 黙って樹と音緒を見ていた早苗と未来も抱きついてきた…
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