会社の後輩

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(なごみ語り) 帰り道、ぼんやりと考えながら歩いていた。 夜中、諒とよくコンビニに行ったことを思い出す。手をつないで他愛のない事を話しながら、諒の歩幅に合わせながら歩くのが好きだった。 いつまでも続くと思っていたあの時間は2度と戻らない。 僕は久しぶりにコンビニに寄ってみることにした。トラウマになるのは嫌だったから、諒との日々があったから今の僕があるから、だから、乗り越えなきゃいけないんだ。 別れて3ヶ月。そろそろ前に進まないといけない時期に入ったのだと思う。なんとなく進みたいと心が言っている気がした。 僕は重いコンビニの扉を押した。
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