優しさで溢れるように

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(なごみ語り) 今年もあと少しで終わろうとしている。 長期の休みももうすぐだ。 クリスマスはお互い仕事で会えなかった。その分冬休みは2人で過ごそうと、様々なプランを計画している。今度こそ何年越しの海鮮丼を食べたいと隼人君が言うので、先ずは遠出をすることにした。 本当は温泉にでもゆっくり行きたかった。だけど思いついたのが最近で、どこも予約でいっぱいだった。 『一緒に温泉へ入りたい』と項垂れる隼人君を見て、予約が満杯で助かったと安堵する。彼は僕の裸を穴が開くほど見つめてくるので、最近では暗闇でも恥じらいたくなる位だった。 綺麗、綺麗と呟きながら全身にキスされたら、穴へ入りたい気分になる。しょうがなく今は見られても平気なフリをしているが、本当は全く平常心を保てていない。 仕事納めの日に簡単な掃除の後、出掛け先の社長から電話があった。 社長室の机上に大切な資料を忘れて来た。長期休み中に必ず精査しないといけない内容のため、次の日に自宅まで至急持って来てくれないか、というものだった。住所は存じている。 明日は隼人君と出掛ける予定があり、躊躇ったが社長命令なら仕方ない。 朝に寄ってもらおう。鞄に資料を入れて帰宅することにした。
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