優しさで溢れるように

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(大野語り) そっか……気持ちは治まったんだ。 俺は酷く落胆した。さっきは断ったけど、もしまだなごみさんがその気なら応えてもいいかなとも思っていた。 それは自分に対する都合のいい言い訳で、正直に白状すると、さっきの東さん達に煽られて明らかにムラムラしていた。股間が疼いて、温かく柔らかい窄まりに挿れたくなっている。なごみさんの後孔に思いっきり突いて喘がせて、乱れた姿が見たくて堪らない。 そんな俺を知ってか知らずか、なごみさんが布団の中からにやりと笑った。 物凄くずるい顔をしている。まるで心を見透かされているようだ。 「治まったというのは……う、そ。 やる?ゴムもローションもあるよ。折角の旅行だから持ってきたんだ。旅行には行けなかったけど、別の所で役に立ったね。隼人君、聞いてる?さっきから顔が赤いけど、下でお酒飲んできた?それとも熱っぽい?」 なごみさんが枕元の水に手を伸ばし、喉を鳴らしてゴクゴクと水を飲んだ。 反対の手は隣で正座する俺の太ももに添えられている。指が股を割り入り、くるくると付け根を刺激し始めた。だが固くなりつつある股間には一切手を触れてこない。 分かっているのかいないのか、焦らしが上手い。今の俺には彼の一挙手一投足が欲情に繋がっていた。 俺は熱に浮かされたように、なごみさんの布団を剥ぎ、横になっている身体を上から組み敷いた。蓋がされたペットボトルがなごみさんの手から滑り落ち、コロコロと転がる。 不思議そうな丸い瞳がこちらをじっと見ていた。あざとさにも程があるだろう。 「やっぱり。隼人君、なんか様子がおかしいよ。どうしたの?……ぁんっ、何……んんっ……はぁ……待って」 「待てない。煽ったあなたが悪い」 強引に唇を奪い、半分脱げていたシャツのボタンを引きちぎるように剥いだ。 白い肌は酒のせいか、ほんのりピンク色にも見えた。明るい所で見る肌は、触るよりもすべすべに思える。 ベルトを外し、ズボンを脱がせると、あっという間に潤んだ目のなごみさんが出来上がる。寒さで震えているようにも見えた。 「さっき……下で、東さんと社長がキスしてるのを見たんです。それからなんだかあなたを抱きたくてしょうがなくなりました。情けない……」 正直に白状すると、潤んでいた丸い目が細くなり、薄っすらと笑みがこぼれた。涙が目尻の窪みに落ちていく。 「なんだ。そんなことなら早く言えばいいのに。いきなり人が変わったみたいになるからびっくりした。隼人君……おいで。好きに抱いていいよ」 広げたなごみさんの腕の中に顔を埋める。 ちゅっちゅっと首筋、鎖骨にキスを落とし、なごみさんの大好きな突起を吸うと、頭をギュッと抱きしめられた。 いつもこの人の優しさに甘えてしまう。 「寒いからもっと強く抱きしめて。電気も消してほしいな。ぁぁ、ん……声は出しちゃいけないよね……ふぅ、ぁんッ……」 「電気は、後で消しますね。我慢してるあなたも可愛い」 自分の指を口に入れ、快感に頬を紅潮させるなごみさんはとても綺麗だった。 突起を舐めながら、パンツに手を入れ、愛液で濡れた昂ぶりを上下に擦った。 ピクンピクンと動く腰に、自身の雄を重ねて兜合わせを始める。 2人の愛液で十分に気持ちがよく、更に芯が固くなった。 「んんっ……ぁっ……ぅ…ぅ…ぁぁぁぁ。」 なごみさんが俺に抱きついてくる。 いつもより小さめな声を上げている愛しい人の生暖かい精液を手で受け止めた。
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