優しさで溢れるように

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(なごみ語り) 冷たい部屋の空気で酔いが覚めてきた。 お風呂に入っていない僕は、挿入までするつもりはなかったのだが、隼人君はローションとゴムを纏った指でゆっくり後孔を解し始めた。 脚を開き、向かい合って座っている。僕は肩から毛布を羽織っていた。 隼人君が用意した大きめのタオルを下にひいた。セックスに関してはお互い準備が良すぎて笑ってしまう。 2人ともやりたがりに程があるじゃないか。 「何笑ってるんですか……?」 ぐちゅぐちゅとローションの音と、いちごの匂いが広がっていた。男2人にいちごの匂い。その中でじわじわと快楽の波が来ているのが伺えた。入り口付近に指を入れられると、力が入り、クイっと竿が起き上がる。 「ぁぁっ……うんとね、突然泊まることになった他人の家でもセックスできるんだなぁって。いちごの香りと真剣な隼人君がミスマッチで笑った。気持ちもいいし、頭がぼーっとする」 笑顔で話しかけると、隼人君が僕を赤い顔で見つめた後、『ずるい』と呟いたのが聞こえた。何がずるいんだろうか、よく意味が分からずそのままスルーした。 次第に奥を目指しながら、指が気持ちよく抽出を始める。その度に僕の息子がたらりと愛液を垂らした。さっき出したのに、もう勃ってる。 「そこ、きもちいい……んッ、はぁ……もう挿れる?ってか挿れない?」 「もう少し、慣らしてから……なごみさん、さっきより気持ち良さそう。やっぱり後ろが好きですよね。早く挿れたいけど、こういうのは焦っちゃいけないんです。急がば回れです」 「そうなのかなぁ……隼人君がそう言うなら……」 使い方が間違っている気がするが、隼人君なりのやり方を黙って見守ることにした。今日のセックスの主導権は隼人君にある。でも、裸で向かい合って覗き込みながら下半身を弄られるのは、恥ずかしいし、口寂しくなる。 キスが欲しくなり、腰を寄せて唇を強請ろうとした際、隼人君の指が奥まで入ってきた。あっと思ったときには遅かった。手はスピードを上げて、出し入れを始める。 イイトコロに擦れて、声を上げたいけれど、堪えながら隼人君のモノを扱き、快楽を逃すようにする。ぐちゅぐちゅという水音が、静かな部屋に僕の荒い息と共に響いた。 必死で求めるキスに、口から吐息が漏れる。 「はぁ、はぁ、ぁッ……ぁぁぁ……欲し、やっぱり挿れて……我慢できないよぉ……」 「ちょっとなごみさん、ああ、待てない子ですね。相変わらずエロいなぁ」 キスを繰り返しながら、ゴムを手繰り寄せ、隼人君のモノに素早く装着する。 双玉を揉み、ついでに息子を観察する。 しっかり勃起していて、太さも申し分ない。彼のモノは歴代の恋人の中で1番大きい。比べていることを隼人君が知ったら不快だと思うので、内緒にしているが、とても立派で愛しい。 ちなみに、セックスが上手いのは渉君である。テクニックより愛が大切だと僕は思う。 そのまま胡座をかいた彼の上に跨り、ゆっくりと腰を下ろした。僕の中に彼が入ってくる。 繋がる歓びが全身を駆け巡った。
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