優しさで溢れるように

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(なごみ語り) 隼人君のモノがお腹の中で存在感を放ち、僕の襞が緩やかにその周りを包んでいた。 これが動き出した途端、凶器になるのだ。持ち主は優しいけれど、モノはあまり優しくない。 馴染むまで待っている間、少し会話をした。話題は勿論、あの2人についてだ。室長のオンオフが違いすぎて、未だに受け入れられていないのが現実だった。 「なごみさんは、東さん達のこと知ってました?俺、キスしてるところを見てもまだ信じがたいです。だって相手が社長ですよ?」 隼人君がぐるぅ、と丸く腰を動かした。入り口から卑猥な水音が聞こえてくる。ぁ、と声を漏らしたら、にやりと彼の口角が上がった。分かってやっているところが意地悪だ。 ゆっくり掬うように僕が腰を動かすと、隼人君も小さく下から突き始めた。 これくらいが気持ちがいいんだけどな。ガツガツ来るられると、後から寄せる波に恐怖を感じてしまう。 「………知らない。2人にしか分からない微妙な空気はあったかな。今思えばそれかも。休みが明けたら、どんな顔して会えばいいのか分からないよ。室長が社長の秘書をやればいいのにね。そう思わない?」 「東さんは完全に知らないってスタンスを貫きそう。公私がはっきりしている人は憧れるけど、秘書までやったら甘えすぎて社長が駄目になるかと…………ぁぁ……俺は貴方と繋がっているのが幸せすぎて、駄目になりそうです。中が凄く柔らかくて、あったかくて気持ちがいい。洋一さん……好きです。愛してます」 ちゅく……と唇に吸い付かれる。 続けて僕も隼人君の唇にキスを返した。 「うん……僕も、隼人君のが中に入ってる時が、1番………ぁぁっ、幸せ」 揺さぶられるように凶器が僕の中を擦る。 パンパンパンっと3回突き上げられて身体が浮いた。ふわっとした虚無感に怖くなり、思わず隼人君にしがみつくと、彼の瞳が光り再び笑われた。 むかついたので、思いっきり後ろを締めて腰を上下に動かす。これは隼人君が1番弱いやつだ。先にイッちゃえばいいのに。 「ぁっ、締めるの……だめ……ぁ……もう……なんで……洋一さんが悪いんですからね。後悔しないでくださいよ」 胡座をかいて座っていた隼人君が、突然僕を押し倒し、僕の足を思いっきり広げて、ガンガン突いてきた。 あ、これはダメなやつだ。何かがせり上がって来る。重ねた身体からは湯気が立ってきそうなくらい、熱を感じた。 僕は自分より厚くて広い背中にしがみついた。高みに向かって隼人君の腰の動きが更に速くなる。暫くの間、ただ彼の苦悶な表情を見ながら喘ぐことしかできなかった。 「……ぁ、ぁ、ぁ、やぁだ……そこ……イく……んん、ぁんっ、ごめん、なさい、や……はぁ、好き……すき……はやと…くん……」 「ん……、出ますっ……」 目の前がチカチカする。 足先に力が入り、身体が痙攣して僕は絶頂を迎えた。目を瞑っている僕のおでこに、優しくキスが落とされる。 「洋一さん、ドライでイキましたね。可愛い。俺で気持ちよくなってくれることが、こんなにも嬉しいだなんて知らなかった。こっちも辛そうだから、出しときましょうか。」 「…………うん………」 隼人君が勃起している僕のモノを手で扱くと、直ぐにトロリと精液が流れ出してきた。赤くパンパンで限界だったそれは、安心したように彼の手に治まる。 熱っぽい視線が絡まり、僕たちは再び深い口づけを交わした。 こんなに声を出して、下階にきこえてなきゃいいけど、下の2人も最中みたいだから、構わないかな、と頭の隅で考えていた。
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