白猫ヨーイチ

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(大野語り) やはり猫なんだな。ヨーイチはペロペロと俺の顔を暫く舐めていた。唇の皮膚は薄くて猫の舌は痛いけど、我慢できない程ではなかった。舌を絡め合うディープキスな発想が無いらしく、ひたすら舐めている。 『セイコウ』なんて、学生以来聞いたこともない言葉は、響きだけで内容は知らないようだった。 俺の口に夢中みたいだったので、さりげなく後ろに手を回して、尻尾に触れた。ふさふさの感触を感じた後、下にある膨らみへそろりと手を添えてみた。少しだけ、と自分に言い聞かせて五指を動かした。 う、うわあ……気持ちがいい。 スベスベで弾力も申し分がない。 最初は添えていた手も、次第に揉みしだくように動き出していた。指に吸い付く肌が堪らない。 「お、おい……なんだよ……揉み過ぎだ。お前……お尻、好きなのか?」 気付いたヨーイチが赤ら顔で俺を見た。お尻は好きだ。なごみさんのが本当はいいのだが、ヨーイチで代用させてもらった。 すると、自分の意思を持ったかのような尻尾が俺の手にまとわりついてきたのだ。 「ヨーイチ……嫌だったか?」 「……ちがう。もっと奥……指、いれてよ。んっ、そこ。中が熱い。広げて……」 ネコはどうなのか分からないが潤滑油がないと痛みを伴う。生憎、俺の部屋にはローションの類は置いていなかった。と、真面目に考えていたが、これって夢じゃなかったか。 いやいやいや、恋人以外とこれ以上はダメだって。心では他人と繋がりたい願望が現れたみたいじゃないか。 そんなことは断じてない。神に誓ってない。 「ごめん。これ以上は無理かな。だけど、前が苦しいなら抜いてやるよ」 そう言いながら後ろから手を外した。ヨーイチの前は完勃ちしており、先からは透明の液体が絶え間なく糸を引いて落ちていた。そして俺のスウェットにシミを作っている。 白い体にピンクの乳首は、まるでイチゴミルクみたいに甘そうだった。赤く熟した股間が卑猥に見えてしょうがない。 我が夢にしてはエロすぎる。 据え膳食わぬは男の恥………だろうか。 すべてはヨーイチの見た目が悪いんだ。 「ぬくって……なんだ?もう、ここが熱くて、どうにかなりそう。ぁ……ハヤトぉ……ハヤト……」 「ヨーイチ、座って力を抜いて。痛いことは何もしないから」 言われた通りに俺の上から降りたヨーイチは、ちょこんと大人しく座った。 耳がピンと立ち、恐れながら俺を見ているのが分かる。視線を一身に受け、ヨーイチの股間に手を当てた。 既にベトベトだったので、水音を立ててゆっくりと扱いた。なんだか未経験の子に自慰を教えているような、悪いことをしている気持ちになる。次第に耳も垂れ、目が細くなっていく。気持ちいいことは一目瞭然だった。 可愛い……とは思う。素直だし、なごみさんに似てるから。 「………ぁ、ぁ、きもちぃ……ぁぁぁッん……もっと、もっと、早く……ハヤト、なにかくる、ぁぅ、あ、あ、あッ……」 間も無く、ヨーイチからは白濁液が飛んだ。こういうものは人間に近いみたいで、青臭い匂いが辺りに広がる。掌で受けた精液をティッシュで拭き取り、垂れた耳を撫でながら、ヨーイチの様子を注視した。 「どう?気持ちよかっただろ。」 だらんと四肢を投げ出し、息が上がっているが、ヨーイチはこくんと頷いた。 俺も少し楽しんだし、中途半端だけどこれで終わりにしよう。青臭いティッシュを捨て、再び布団に入ろうとすると、凄い勢いで剥ぎ取られた。冷気に包まれて鳥肌が立った。 「なんだよ。もうお終い。だからお前も猫に戻れって。良い子はおやすみだ」 「いやだ。今のやつもう1回やってくれよ。なんならハヤトにもやってやる。出せよ。やろうぜ。寝んなっ」 疲れて眠たいのに纏わり付かれて、うんざりした俺は狸寝入りを試みた。だが、ズボンをヨーイチに脱がされて、ガチで焦ったのだった。
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