お年玉

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『事実、俺より高いキュー使ってるのに、俺よりヘッポコいくらでもいるだろ。キューなんてのはそんなもんだ。』  確かに、そう言われてしまうとそうなのだが…  今、お兄さんがプレイキューとして使っているのは、アダムのスーパープロモデル。  価格は10万円程度と聞いた事がある。 『大体、こんな棒きれに100万円とか訳が解らん。バラブシュカとか買う奴、絶対頭悪いぞ。そんな金使う前に、もっと腕を磨けって話しだ。』  お兄さんは吐き捨てるようにそう追加した。  まぁ、バラブシュカを始めとする高価なキューを使う人が頭悪いかは別として…確かにお兄さんの言う事も一理ある。  結局、どんな高価な道具でも、使いこなせなければ、ただの宝の持ち腐れだ。  そういう言い方をするなら、現状、僕はお兄さんから借りているキューを使いこなせていない訳だが… 『10万ねぇ…』  言いながら、呆れた表情でカタログを眺めるお兄さん。  なら!と思い、僕はお兄さんに提案した。 『あ!じゃあ今お借りしてるキュー、僕に売ってくれませんか!?僕もこのキュー使い続けたいし!』
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