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それが不気味で気持ち悪くて、自然と足を早める。
幽霊とかは信じる性格ではない、でも幽霊なら良かったという事もある。
死んでいる人間より生きている人間の方が怖い。
俺はそれをよく分かっている。
こんな気持ちになりながら毎日登校するのかと今から不安になる。
誰も見ていない、これは自意識過剰なだけ。
勘違いなんだ、絶対そうに決まっている。
オドオドしていたら余計に人の注目を集めてしまう。
だから堂々と歩けばそんな勘違い、気にならなくなる。
もう高校生なんだ、一人で何でもやりたくて一人暮らしを始めたんだ。
まだ日にちは経っていないが、やっと一人暮らしに慣れ始めてきた。
大家さんもいい人で、今のところ不自由はそれほどない。
まだ自炊には手間取るが、それは大した問題じゃない。
今まで生活してきて視線を感じた事がなかった。
だから学校でだけそんな事を感じるのは、緊張したからなのかもしれない。
新しい高校生活に不安だった、それだけだ。
家に帰ればきっと今までと変わらない。
俺が唯一気にしないで休めるのは家だけか。
俺の横をランドセルを背負った子供達が楽しそうに走っていった。
近くの小学校の子達だろう。
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