第2話

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周りがこちらに注目していなかったら、桃宮なんてすぐに放っておくのに… 昔から、周りにはいい顔をしてきた。 特別な事なんてしなくていい、ただ笑っていただけだ。 それでも周りの奴らは俺の笑顔に騙される。 皆、俺のいいなりになって駒になっていく。 俺の行動は全部ももちゃんのためだ。 他の奴なんて、ももちゃんに何をするか分からない。 だから、他の奴がももちゃんに近付かないようにする。 俺が、俺だけがももちゃんを守ってあげられる。 なのに、なんでももちゃんにわざわざ近付くんだ。 友達?そんなのいらない、俺がいるだけで…それでいいのに… アイツをどうするか、俺に近付く奴とは少し違う気がした。 なにかあるような、そんな危険もある。 やっぱり、ももちゃんには俺だけで充分だ…害は取り除かないと… 誰にも気付かれないように、拳を握りしめた。 他の事を考えていたから、桃宮が一人でベラベラ喋っているのに今気付いた。 これ以上この場にいたくなくて、一言二言だけ話してその場を離れた。 桃宮一人にどう思われてもいいけど、周りの目があるから無視はしないでちゃんと別れた。 もう一ミリも桃宮に興味はない。 隣のクラスだし、会う事もない。
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