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周りがこちらに注目していなかったら、桃宮なんてすぐに放っておくのに…
昔から、周りにはいい顔をしてきた。
特別な事なんてしなくていい、ただ笑っていただけだ。
それでも周りの奴らは俺の笑顔に騙される。
皆、俺のいいなりになって駒になっていく。
俺の行動は全部ももちゃんのためだ。
他の奴なんて、ももちゃんに何をするか分からない。
だから、他の奴がももちゃんに近付かないようにする。
俺が、俺だけがももちゃんを守ってあげられる。
なのに、なんでももちゃんにわざわざ近付くんだ。
友達?そんなのいらない、俺がいるだけで…それでいいのに…
アイツをどうするか、俺に近付く奴とは少し違う気がした。
なにかあるような、そんな危険もある。
やっぱり、ももちゃんには俺だけで充分だ…害は取り除かないと…
誰にも気付かれないように、拳を握りしめた。
他の事を考えていたから、桃宮が一人でベラベラ喋っているのに今気付いた。
これ以上この場にいたくなくて、一言二言だけ話してその場を離れた。
桃宮一人にどう思われてもいいけど、周りの目があるから無視はしないでちゃんと別れた。
もう一ミリも桃宮に興味はない。
隣のクラスだし、会う事もない。
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