第一部 アスフィラル劇団 序章 フルージアの初舞台

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その場面を最後に、幕が閉じられていく。ナレーションが聞こえた。 「かくして荒ぶる神々は封じられ、以降、我らの生活に神が干渉してくることはなくなりました。フィラ・フィアは多くのものを失いましたが、その犠牲があったからこそ、今の私たちがあるのです。『封神の七雄』たちの犠牲は決して無駄ではありませんでした……! これにて劇、『封神の七雄』を終わりにいたします。皆様、ご観劇ありがとうございました!」  幕が再び開けられ、小道具も何もなくなった舞台で、役者紹介が行われ――。 「最後に! 我らがゲスト、フルージア嬢! 盛大な拍手をお願いします!」  とても大きな拍手に見送られながらも、フルージアは退場する。  こうして、彼女の初舞台は終わったのだった。
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