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終章
────辺りが暗くなり、街灯一つが僕を照らしていた。街灯の下に座った×××だったもの。僕が最初に見た"アレ"と同じ姿をしている。そして、彼女の足元には彼の墓をつくった。長い間お互いを殺すことだけを考えた親友の墓。
2人にナイフを突き立てたとき、久しぶりに人間らしい涙が出た。結局のところ殺人者の僕も、2人の友人でもあった俺も一つの人格でしかなかったことを思い知らされた。そしてまた、僕への嫌悪で涙が出た。
それでも僕は、2人を今日という時間の中に残して再び暗闇の中へ戻っていくのであった。
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