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たったこれだけかもしれないが、今の彼にはこれだけ尋ねるだけでも精一杯だった。
訳の分からないヘンテコリンな荷物(プレゼント)が届いたかと思うと、その中からは少女が飛び出した。
────こんなマンガみたいな冗談、あっていいのか?
夢を見ているのかもしれない、と自分の左頬を抓ってみるが、鋭い痛みが走るだけで現実であることは間違いないと実感させられる。
徹夜明けで頭が朦朧として見せている幻覚なのだろうか・・・・?
「お前じゃないのだ。オレには“まりな”って名前があるのだ」口を尖らせて、まりなが言った。
その様子を見て、直哉はますます困惑した。
だいたいこんな少女のことなど見たこともなければ、知りもしない。
「・・・・分かった。暁さん」
「まりなでいいのだ」
名前で呼ばないのが気に入らないのか、名前の訂正を求めてくる。
「オレ、名前をそのまま呼んで貰うのが好きなのだ。だから、まりなでいいよ」
初対面で、いきなり名前の呼び方の改善を要求されるとは。
もう本当に、コイツ一体何者?
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