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いつの間にか奥村さんがすぐそばにいた。
ベッドのサイドテーブルにあった、ランプがつけてある。
「次は、15分だからすぐ終わる」
そう言って、私に大きな砂時計を見せた。よくある3分計と同じ形をしていて、当たり前だが、5倍くらいの大きさだった。
「次から、砂時計で時間を把握する」
「そうなんですか……」
私は、何かが気になった。すぐには思いつけない。
奥村さんが、ランプの横に砂時計を置いた。
「え?」
もしかして……
「砂の残量で、残りの時間も把握しやすくデジタルより趣があると書いてあった」
それ以外考えられない。
「砂時計にたいする教授の評価は、かなり高い」
私は、頭を横に振った。
タイマーのままの方がいい。
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