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奥村さんが部屋の明かりをつけていってくれなかったから、どこに服があるのかわからない。布団の上を手探りする。
奥村さんが戻ってきた。
いきなり部屋が明るくなり、慌てて体を隠した。
「無駄だ。今から中断していた内診と計測の続きだからな。そのまま出てきてくれ」
「続き……」
「すぐ慣れる。疲れたから早く寝たい。さっさと出てこい」
借りたTシャツを見つけ、上からかぶった。
「お前、わかってないなあ。着た方が逆にエロいって」
奥村さんが出て行く。慌てて追いかけた。
リビングにはさっきまではなかった大きなデスクチェアが置いてあった。黒い革張りで立派な肘掛けもある。
座面にバスタオルが敷いてある。座るように言われた。なんとも言えない座り心地だった。背もたれも体によく馴染む。
「倒すぞ」
「ひゃっ」
いきなり仰向けの姿勢になり変な声がでた。
奥村さんが冷たく笑った。別のバスタオルを、顔にかぶせられたら。
「すぐ終わらせるから、耐えとけ」
奥村さんが私の左の膝裏に手を差し込んだ。持ち上げられ開かれていく。肘掛けが太股の裏に当たった。
もう片方も同じようにされた。
「断然見やすいな」
バスタオルをこれ以上ないと言うくらい顔に押しつけた。瞼が痙攣しはじめた。
「指導の結果を記録して報告が俺の役目だ。教授に指示されたことはすべてやる」
教授の指示であろうが恥ずかしい。
「余計なことは考えるな。考えても結果は変わらん。黙って受け入れとけ。その方が楽だ」
奥村さんは淡々という。
「つづける」
指が入り口に触れた。
「さっきと違ってずいぶん潤っているから、すんなり入ると踏んでいたのに、ここまで狭いのか……」
「痛っ」
奥村さんがため息をついた。
「教授との共同研究、投げ出してもいい気になってくるな……」
足を閉じさせてくれる。
「体を起こすぞ」
腕をひかれた。終わったのだろうか。バスタオルをずらして、奥村さんを覗き見た。奥村さんがメジャーを持っている。
「Tシャツの上からで許してやろうか」
今からサイズを測られるのかもしれない。
椅子からおり、背筋をただすように言われた。
上から順に測られる。
「胸が少しありすぎるが、理想的なプロポーションだな」
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